公立幼稚園は基本的に廃止か民営化。この橋下市長の方針をうけた城東区の「第2回幼稚園関係者協議会」が開かれました。
「“民間で成立している事業は民間で”という大阪市の大方針が幼稚園になじむのか」という、他区にはないなかなか秀逸なテーマ設定で議論した前回。今回はその時出された疑問や意見に答えることから始まりました。区長が、公立の役割は終わった、とか、公立はコストがかかる、とか、市当局の言い分を引き写しにした(当たり前ですが)説明を読み上げた後、議論。
懸念が集中したのは、支援を要する子をこれまで以上に民間園が受け入れる場合の、財政面や研修面での支援制度。支援を要する子の発達を保障しようと思えば、人手はすごくいる、と子どもを第一に考えた切実で具体的な発言が続出。けれど市側は、いったいどの程度の支援策を考えているのかいっさい示せないありさまでした。「先々どうなるかわかりませんが、民営化の是非を論じて下さい」って、こんなバカな話はありません。
公立園の保護者の方から「“民営化されることによって、保護者のニーズに沿ったサービスが提供される”とはどういう意味か」との質問が出され、「民間園は公立にプラスするサービスがある」などと答えた区側に対して、民間園の園長さんから「公立だって保護者のニーズにあったことをしている。この1行はおかしい」という指摘も。公・民が自然に共存してきたのに、屁理屈をこねて、無理やり、乱暴に公立園をなくそうといていることがいっそう浮き彫りになりました。
民間園の園長さんから「公立に比べて私学は保育料が高いが、お金持ちな訳じゃない。お迎えぎりぎりの時間までパートをしている」という発言もあり、前回に続いて、民間園への助成の拡充こそ必要だと痛感。“安上がり”にはしれば、シワ寄せは子どもにいきます。
議論は始まったばかり。慎重に検討を、という声が主流です。残り1回の協議会(7月)を経て区長が決める、なんてとんでもありません。大阪市を廃止する都構想のために公立幼稚園はなくしておかねば、とばかりに「結論ありき」!。市や区の言い分には“子どものために”はどこにもありません。
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