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一つのケジメ、しみじみと    都構想「協定書」否決

10388067_310163845854827_6551205806095311200_n 27日の市会本会議で、「特別区設置協定書の承認について」が、公明・自民・みらい・共産・無所属の反対によって否決されました。同時に、議決を真摯に受け止めるべき、という、公明・自民・みらい・共産の共同提案による決議も可決されました。

 条例協議会でも、法定協議会でも、「大阪市解体は“市民にとって百害あって一利なし”」と言い続けてきた月日。費やされた長い時間とエネルギー、たくさんの紙・紙・紙。議場での時間を万感の思いで過ごし、「これでキッパリと断念していただきたい」との思いをこめて、日本共産党大阪市会議員団を代表して反対討論を行いました(下に全文を掲載させていただきます)。

 市長は、住民投票のための住民投票をする、なんてことを言いだしていて、たたかいはまだまだ続きますが、議会の否決は一つの大きなケジメです。

10262101_551313831666312_7565326723750222213_n 急なお声かけだったにも関わらず、城東区からたくさんの人たちが傍聴にお越し下さいました。大事なケジメの瞬間を、ともに味わおう、と駆けつけて下さった姿。とっても心強いとともに、とっても緊張しました。

 4会派並んでの記者会見のため、お越し下さった皆さんと十分な交流が出来なくて残念でした。岡本こうし府政対策委員長の提案で、傍聴席から素早く出てこられた方と、記念撮影(?)。

 地元の皆さん、ほんとうにありがとうございました。

 あわてて臨んだ4会派幹事長が並んだ記者会見。否決の感想を聞かれて「市民にとって良いことかどうかだけを物差しに、道理にしたがって議論すれば、必ずちゃんとした結論にたどりつけることがハッキリした」という意味のことを申し上げたと思います(緊張していてよく覚えていませんが)。

 あわせて、これからどうするのか、という質問には、統治機構を変えるのではなく、ムダ遣いをやめ、庶民のふところをあたためる政治の中身の改革と、ニューヨーク市のコミニュティー委員会のような都市内分権をめざしつつ、住民自治充実の仕組みづくりを主張したい、と、汗をかきかきお話しさせていただきました。

 

「協定書承認について」の反対討論

 私は日本共産党大阪市会議員団を代表して、議案第333号「特別区設置協定書の承認について」に反対の討論を行います。

 まず最初に、本協定書は、13回に及ぶ法定協議会で、次々に指摘される問題点や矛盾について答えることができない知事・市長が、クーデターにも等しい民主主義蹂躙の手段で維新の会以外の会派を排除してとりまとめたものであり、決議、意見書が市会の多数をもって議決されている通り、「無効」なものであることを、あらためて申し上げておきます。本来なら、上程できるようなものではなかったのです。

 そして、同時に本協定書は、手続きもとんでもないものなら、その中身も、突貫工事のでっち上げさながら、検討に値しないものだということが、財政総務委員会や、各常任委員協議会の議論で明らかになりました。

 市民の負託を受けた議会として、キッパリと否決する以外にありません。

 以下、具体的に指摘いたします。 

 橋下市長は、都構想の大きな柱として、これまで府市で二元的に行われていたとする広域行政を府に一元化して、大阪の成長戦略を強力に進めると言ってこられました。それじゃいったい、具体に何をするのかといえば、「平松市長はカジノに反対だった。だから進められなかった」などと発言しているように、カジノを含む統合型リゾート、IRの誘致であったり、淀川左岸線延伸部やなにわ筋線の建設等であったりと、またぞろムダな大型開発そのものではありませんか。

 特に、カジノの誘致は、アクセス整備に巨費を投ずるにとどまらず、ただでさえ世界で最も多いギャンブル依存症患者をさらに増加させるとともに、大阪経済の活性化にもまったく役立たないものです。

 神戸女学院大学名誉教授の内田樹さんは、「賭博は何も生み出しません。何も価値のあるものを作り出さない。借金しても、家族を犠牲にしても、それを『する』人が増えるほど胴元の収益は増える。一攫千金の夢に迷って、市民生活が出来なくなる人間が増えるほど儲かるというビジネスモデルです」と言っておられます。まさにその通りで、たとえ少々雇用などが増えたとしても、それ以上のはかりしれないマイナスをもたらすものです。

 それに、市長は度々、WTCやりんくうゲートタワービルなどの失敗をあげ、府と市があったからだとおっしゃいますが、とんでもない話です。これらは90年代、景気対策と称して、競って公共投資を積み上げた結果です。つまり政策選択上の大きな間違いであって、大阪市解体などという統治機構とは何の関係もないのです。結局、都構想とは、ムダな大型開発を府に一元化し、一人の指揮官のもとで、強力に推進することによって、WTCなどと同じ過ちを繰り返すことにほかならないのです。

 また、もう一つの大きなうたい文句は、二重行政の解消で4000億円をうみだす、特別区はニアイズベターで市民サービスはよくなる、ということでしたが、それが全くのまやかしである事がすでに明らかになっています。

 府市統合による効果は、全くないに等しいにもかかわらず、逆に、コスト増は、とことん切り詰めた大都市局の試算でも、イニシャルコスト600億円、ランニングコスト年20億円。特別区発足後5年間で1,071億円もの収支不足が生ずる始末です。市民サービスは良くなるどころか、さらに切り縮めざるをえず、特別区の運営、区民のくらしは惨憺たるものだと言わなければなりません。

 しかも、北区・湾岸区以外の3つの特別区では、庁舎を建設するとしていますが、特別区の中心、交通至便のところで、建設に必要な用地が果たしてあるのかどうかさえ、いまだにはっきりしないままです。住民投票で賛成が得られれば、それから物色するという大都市局の説明は、後は野となれ山となれ、住民の便、不便に大きくかかわる問題もまったく明らかにしないまま、まさに白紙委任を求めるようなものではありませんか。

  さらに、看過できない問題は、各特別区が、府に財源も権限も、そして財産も取り上げられる半人前の自治体の寄り集まりだという事です。市町村税である、固定資産税、法人市民税等は府税扱いにされると共に、特別区の起債許可権限すら府に握られるあり様です。しかも、大阪城、動物園、美術館、高校、大学などなど、市民の税金で営々と築いてきたものが、無償で府に移管される事になります。市内在住65歳以上無料とか、大学の入学料減額等の市民向けの優遇措置が果たしてどうなるのか。この決定すら府に委ねる以外になく、ささやかな楽しみや就学の機会をも市民から奪いかねません。

 その上、多くの事業が特別区独自で運営できなくて、国民健康保険、介護保険、水道事業等、100を超える事業を一つの一部事務組合で共同して行わざるをえず、市民の命とくらしに関わる事業が、市民の声が届かない、目が行き届かないなど、ますます市民から遠ざかってしまうのです。

 区議会議員の定数にしても、中核市並みの自治体とは到底言えないものとなっています。現在の市会議員の定数をそのまま当てはめたために、人口34万人の湾岸区はわずか12人。同じ人口の東京北区の44人、吹田市の36人の1/3以下という状況です。因みに定数12人の市町村はと言えば、人口1万人の能勢町です。(人口1万7千人の北海道芦別市、人口1万6千人の高知県土佐清水市) 付け加えれば、区議会の議場等のスペースも驚くほど切り縮められたものとなっています。中核市の議場等の平均面積は、3400㎡であるにも関わらず、議員1人35㎡で算出し、一番多い定数23人の南区ですらわずかに805㎡、中核市平均の1/4という状況です。

 コストを小さく見積もるためとはいえ、これほどまでの議会無視は、議会などあろうがなかろうが、特別区で決められることなど限られちる、府に何もかも握られている、という特別区の無力さを象徴しているのではないでしょうか。

 まさに中核市並みどころか、半人前自治体の寄り集まりだと断ぜざるをえません。 

 特別区とは、こういうものだからこそ、唯一の都区制度のもとにある東京特別区では、今や、自立を求めて、都区制度の廃止を望む声が澎湃として起こっていることは周知の事実です。基礎自治体である各特別区が、基礎自治体としてのすべての事務を処理し、充実した住民自治を実現するために、特別区と決別し、一般市になることを願っているのです。 財政力の豊かなところは、固定資産税や法人市民税が100%入るので、立派にやって行けるし、そうでないところは、きちんと地方交付税で補てんされるがゆえに、何の気兼ねもなく事業を遂行できる、その道をめざそうという訳です。

 市長がやろうとしている都区制度は、区長は公選であっても、自立した一人前の自治体ではない、との嘆きの声が上がり続ける時代遅れの制度なのです。

 今、大阪市でなすべきことは、政令指定都市を解体し、その権限や財源を府に吸い上げる時代遅れの集権を持ち込むことではなく、むしろ、政令市としての権限・財源の拡充など地方分権の推進、地方自治の充実を国に強く求めることです。同時に、市域内においては、ニューヨーク市のコミニティー委員会のような都市内分権に思い切って取り組むことだと申し上げ、討論といたします。

議論に値しない紙の束    特構想協定書上程

協定書2  10月1日の本会議で、大阪市を廃止し、バラバラにする設計図「特別区設置協定書」がいよいよ正式に、市会に提出されました。

 私の所属する財政総務委員会に付託。付託された財政総務委員会は9・10日の委員会で審議し、それ以外の5常任委員会も10日に協議会を開催して審議することになりました。

 たくさんの別表を含めて700ページの紙の束。違法・脱法を積み重ね、「維新の会」のみの法定協議会ででっち上げたもの。議会では無効決議が採択されています。議論に値しない、というのが、私たち日本共産党市会議員団の基本的な立場です。

 あくまで「協定書」の撤回と、正常な法定協議会での議論の再開を求めつつ、せっかくの議論のチャンスです。都構想のひどさを一層明らかにし、都構想ストップの大きな流れをつくるため、全力を尽くそう。

 

「維新の、維新による、維新のための都構想」                 協定書採択にあたってコメント

 一昨日の法定協議会と、その後の市長記者会見。
 黙っていられなくて、頼まれもしないのに、コメントをつくってみました。
 
 23日、反対派を追い出し、維新の会だけとなった特別区設置協議会(法定協議会)で、協定書なるものが決定されました。
 反対派の排除は、都構想が議論に耐えられないものであることを白状したようなものだと思ってきましたが、猛スピードでしあげられた協定書がそのことを証明しています。急ぐあまり、これまでの主張とコロッと変わった点も多く、特別区の権限も財源もいっそう不確定な、とても一人前の自治体とは言えないものとなっています
 橋下市長は、反対会派に対して12月31日まで猶予を与えるから修正案を出せ、それがなければ議会にかけず専決で住民投票を行う、などと言いだしています。
 大阪市の廃止・解体を前提にした修正案など、私どもはじめ公明・自民・みらいの各会派が出すはずもなく、法律にてらせば、専決による住民投票などできないことも明らかです。あれやこれや持ち出して挑発し、「対案も出せない議会」と攻撃しながら地方選挙を迎える。実現不可能なことは百も承知で、都構想を利用して、地方選挙を有利に闘うという狙いがハッキリしてきました。まさに「維新の、維新による、維新のための都構想」です。
 私ども日本共産党の対案は、カジノや不必要ななにわ筋線など巨大開発の失敗を繰り返すことなく、社会保障や中小企業対策の充実で大阪を元気にすること。そして、住民参加の地域づくりに力をつくし、大都市における都市内分権の先進都市をめざすことです。
 皆さんとご一緒に、都構想のひどさやこの対案を語りぬくとともに、25日開会の議会で、公明・自民・みらいの各会派と協力してあらゆる方策を講じ、市長と維新の会の野望を打ち砕くために全力をつくします。

違法によるしかない都構想は破たん   大都市税財政特別委員会

大都市税財政 17日、大都市税財政制度特別委員会が開かれました。

 都構想の法定協議会が異常さをきわめるなか。維新の会以外の全会派から、法定協議会のルール破りなどへの批判が集中。

 私も、この間の違法の積み重ねは、都構想が破たんしている証し。こんな制度いじりより、自治法改正を最大限に活用しつつ、大都市での住民参加による都市内分権のモデルをめざすなど、住民本位のよりよい大阪市を、という立場で質疑をさせていただきました。

異常な自治体    第14回法定協議会

1月31日以来、止まっていた都構想法定協議会。

「反対派は出ていけ」と、府議会では本来の力関係とは違う議会運営委員会で、自民・民主の2委員を追い出しました。会長から市会にも委員差し替えの申し入れがあり、市会は「府議会が議員数に応じた正常な状態になるまで委員を引き上げる」と決めました

KIMG11253日、開かれた法定協議会は、欠席を表明した公明党の委員まで維新に差し替え、10人全部維新。市会からは市長と、参考人という名目で3人の維新のメンバーが出席。

完全に、維新の勉強会。自画自賛の茶番というのが正直な感想です。地方選挙に向けて「協定書さえつくれなかった橋下市長」と言われないためだけの暴挙です。市民のくらしや未来を左右するこんな大切な問題を、政争の具にするやり方に怒りと悲しさを覚えます。

意見の違いはあっても十分に議論しながら、住民の福祉の向上につとめるべき地方自治体が、かけひきと脅しに明け暮れる人によって、荒らされている。

控室に飾られた七夕の笹。短冊に「大阪市がふつうの自治体になりますように」と書きました。

KIMG1144クサクサしている時、今井絵美子さんの「立場茶屋おりき」シリーズの最新作(第18弾)「君影草」が出ているのを発見。疲れた心と体にピッタリです。帯には「悲しいときは泣けばいい。明日は必ずやってくるから」 悲しくも泣きたくもないけれど、明日は必ずやってくるっていい言葉です。

橋下行政に異議あり   都構想シンポジウム

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 16日「橋下行政に異議あり・市民シンポジウム・ 「大阪都」構想 なにが問題なの」が開かれました。

 まず、森裕之立命館大学教授が都構想について解説。複雑な都構想を語るむずかしさを痛感している身として、森先生の切り口を学ばせていただきました。 

 今井照福島大学教授は東京都政から見た特別区の問題点を紹介。特別区は一般市になることを望んでいる事実や、財政調整のなかで施策は標準化されるしかなく、特別区になれば、地域の実情にあった施策が実現するなど、絵空事であることを、もっと多くの人に知ってもらわなければなりません。OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 宮本憲一市立大学名誉教授のお話は含蓄があり、一言一言が心に残るものでした。

 現在の異常な流れを許した背景にはこの間の失政があることを指摘されたうえで、制度いじりをしている場合ではない、大阪の良さをいかして、環境、文化、生活の安定をめざす街を、とのお話。まったく同感です。

 無駄遣いをやめ、ひたすら市民のために働く大阪市。

 都市内分権をすすめ、大都市ではあっても、市民の政治参加が豊かに展開される大阪市。

 一日も早く、新しい、真の改革のスタートを切りたい。