17日、題12回特別区設置協議会(都構想法定協議会)でした。
前日から熱があり、絶不調ななか、また、知事・市長などの区割りの絞り込みを急ぐ動きが取り沙汰され情報が錯綜したまま迎えました。
今回は、各会派から10分ずつの意見表明の後、委員間討議。
意見表明では、各会派、これまで提起してきた、財政問題、職員体制、庁舎の不足問題、格差、財産・債務の承継、巨大すぎる一部事務組合などなどをあらためて指摘し、都構想否定、区割りの絞り込みは受け入れられない、と発言。維新の側は、何一つ答えず、「区割りを絞り込むべきだ」の一点張り。
委員間討議で、市長・知事も、制度設計に関わる疑問は無視して、相変わらず「市長一人では、路地のすみずみまで見られない」とか「府と市があると意志決定がすすまない」とか、2年前とおんなじ話。自分たちが出したパッケージ案への疑義にいっさい答えず、同じことを繰り返すだけ。まったく不毛な議論です。
大阪市を解体すれば、こんなに市民が迷惑する、メチャクチャになるという問題点を、何一つ解明せず、区割りの絞り込みなんて冗談ではありません。
絞り込みについては、月末の協議会まで先送りになりましたが、この不毛な議論、いつまで続くのでしょうか。
同じ時間に開かれた大阪市会の「大都市税財政特別委員会」も、都構想をめぐって大事な委員会になったと思います。これまでどっちつかずの物言いをしていたK党が、反対的な発言をしたことは画期です。100分も持ち時間があった維新の会が20分しか質疑しなかったこともあって、4時間余りの委員会のほとんどが、都構想否定の議論になりました。
最後に質疑した私は、40分の持ち時間。ずいぶん追い込んで来たなあ、と思いながら、都構想で市民がどんな目にあうのかを細かくやりとりし、大阪市分割は無理だと、楽しくやらせていただきました。
20日、第11回特別区設置法定協議会でした。
今回は府庁で。「府庁は寒い」という刷り込みがあるので、街宣並みに着込んで行きましたが、マスコミ・傍聴などで、人口密度が高いせいか、暑いくらいでした。
前回出された資料に基づいて質疑。持ち時間は16分です。
①さまざまな資産や借金を特別区に分けようとしても、借金は一括なので、どれがどの資産の借金かわからない。資産の実態に見合った分け方は無理。
②分けられないものがたくさんあって、あれもこれも一部事務組合などで共同対応するしかない。
というやりとりをしたうえで、何のための大阪市分割なのか、という議論をしました。
そして、浅田会長が頻繁に言われる「特別区設置のための協議会だから、特別区を否定する議論は対象外」という発言について、「議論すればするほど矛盾や困難が出て来て、一歩も前に進めないのが現状。区割りを絞るどころではない」と申し上げました。
次回、1月17日の協議会で区割りを絞ろうとしている知事・市長・維新の会。阻まなければなりません。
今日の協議会で、私の隣にいた市長は、維新の会の質疑時間に、都構想の効果は成長だ、東京はオリンピックでどんどんインフラが進んでうらやましい! と連発していたのですが、
帰りのバスに「あべのは あべので ええんちゃう」というポスターが(画像はそのポスターではありません。バスの中では恥ずかしくて撮れず、Q´sモールのページから拝借)。
東京をうらやましがらなくても、
大阪は 大阪で ええんちゃう
と思うのですが。
大阪の良さを大事にしながら、都市内分権に本腰を入れ、市政の中身を市民が主役のものに変えていく。ほんとうの改革にとりかかりたいものです。
新たに「財政シミュレーション」とやらがつくられ、事前に提示される予定でしたが、間に合わず、6日当日配布となったため、ほぼ説明だけで終わりました。
これから検討して、20日の協議会で実務的な質問となりますが、ざっと聞いた段階で感じたことは
これまでの大阪市の収支見通しは、補てん財源は使わない、新たな借金はしない、などのの前提をつくり、「財政が厳しい、厳しい」と言ってきました。今回のシミュレーションはそれをすべて覆して、めぼしい土地は全部売り、借金もし、貯金にも手をつけるものになっています。
また、地下鉄・市バスや水道、ゴミ収集など、議会が同意していない民営化や統廃合が、出来たことを前提にした職員数などを前提にしているらしく“絵に描いた餅”に過ぎません。
こんな勝手な前提でシミュレーションをして、「5区案なら数年後には全区が黒字になる」と胸をはっていますが、同じ前提で大阪市1つのままのシミュレーションをすれば、「大阪市=財政難でお先真っ暗」なんて、とても言えないでしょう。こんなペテンに、騙されない議論と宣伝が必要です。
さらに、市長は「7区はダメ。コストがかかりすぎる」と5区案への絞り込みを急いでいますが、もともと「基礎自治体の最適規模は30万人」というのが、都構想の出発だったはず。一番多いところで60万人にもなる5区案がいい、なんて言い出すこと自体、なんのための都構想なのでしょうか。
5区といえども、大阪市のままより、運営コストがかかることはハッキリしています。なぜ、大阪市を空っぽにしてまで、こんな無駄なことをするのか。市民のくらしと地域をずたずたにする都構想を早く葬らなければ。
新たなシミュレーションを消化できないまま、6日夜は、大商連へ。市内民商の集まりで都構想の話をさせていただきました。複雑かつ論点がどんどん変わる都構想。その危険さ、ひどさをどこまでお伝えできたでしょうか。
明日(4日)から、2日間一般質問です。明日は、維新の会・公明党・自民党。明後日がOOSAKAみらいと日本共産党。日本共産党は14時半から井上政調会長が質問に立ちます。そんなこんなで、団会議もあり、今日も市役所ぐらしです。
飛び込んできた報告。特別参与2人と大都市局が記者会見をして、「特別区設置に伴う情報システム関係経費の再試算」なるものを発表したとのこと。
都構想のパッケージ案では、イニシャルコスト(立ち上げ経費)のなかで、現在24区1本で運用している情報システムを特別区ごとに構築する費用の大きさが目立っています。
記者会見で配った資料では、
イニシャルコスト→最大290億円 ランニングコスト→最大30億円
パッケージ案より減る ということですが、「現在作業中」「未確定値」とも書いてあって意味が分かりません。
6日に法定協議会を控えて、なぜ、今日、このことだけ記者会見するのか意味が分かりません。
市長はこの頃、さかんに「都構想はコストがどうのという小さい話じゃない」と言っているのに、コストを減らして見せて得意顔する意味が分かりません。
お昼ご飯は市役所8階の食堂のハーフランチ300円也。おいしいかどうかはともかく、安さが有難くてお世話になっています。